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■再生に向かって

●登録有形文化財(建造物)の登録

・平成30年7月20日 旧中山家住宅主屋他5点が登録有形文化財(建造物)に登録

 文化庁は、「登録有形文化財(建造物)の登録について」を報道発表した。
 文化審議会(会長 佐藤 信)は,平成30年7月20日(金)開催の同審議会文化財分科会の審議・議決を経て,新たに209件の建造物を登録するよう文部科学大臣に答申を行った。
以下は登録有形文化財(建造物)の一覧表の抜粋です。
名称所在地建設年代特徴等種別基準
66旧中山家住宅主屋岡山県倉敷市T3頃高梁川(たかはしがわ)東岸の丘陵南麓にある実業家の住宅。主屋は敷地中央に南面して建つ入母屋造り の平屋建てで,屋根の周囲に深い軒の下屋をまわし,正面に入母屋造りの玄関を出す。内部は中廊下 を通して前後に座敷を並べ,十五畳の表座敷に大ぶりの座敷飾りを備える。良材を用いた上質な造作 をもつ豪壮な和風住宅である。主屋の西側に接続する離れ屋及び内蔵は,客座敷である瀟洒な離れ屋 と家財蔵である重厚な内蔵を連結した特色ある附属建物。敷地後方の高い石積み基礎上に土蔵造り外 壁黒漆喰塗りの中蔵と米蔵が並んで建つほか,敷地正面には間口が27メートルに及ぶ長大な長屋門が建ち,重厚な屋敷構えを形成している。建築物住宅2
旧中山家住宅離れ屋及び内蔵T3頃建築物住宅1
旧中山家住宅中蔵T3頃建築物住宅1
旧中山家住宅米蔵T3頃建築物住宅1
旧中山家住宅長屋門T4頃建築物住宅1

●再生のポイント

 再生委員会では、下記にあげる点に留意して活用方法を検討しています。

・当時の最先端の和風建築

  長屋門と母屋は厨子2階であり、主屋の大屋根や下屋の造りは長屋門、母屋、離れ共に桔木を配した構造で、伝統的な日本建築の造りとなっている。内部仕様も商家や民家と異なり、京都から呼んだという棟梁の指揮のもと、数寄屋風の近代建策の流れが坦間見え、特に座敷部は地域を越えた迎賓館的要素を織り込んだ、当時の最先端の和風建築であったことが窺える。

水島コンビナートを先導

 説太郎の晩年には、苦戦する水島コンビナートへの企業誘致を打開した会合の場所の提供はつとに有名である。電力王と呼ばれた松永安左ェ門氏や影の経団連会長とうたわれた小林中氏らによる説得が企業誘致を成功させ、のちの水島工棄地帯の形成を先導したとも伝えられている。

・岡山の発展を下支え

 こうしたことから、岡山、倉敷の発展を語る上において重要性が高く、保存活用の措置が講ぜられることが望まれるものと判断した。




























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